港区相談窓口の理念

相続と想続、そして争続
あなたなら何を望みますか?

「相続とはなにか」について専門家は、
「相続とは亡くなった人の財産を相続人が承継すること」と解説しています。

私はこう思います。目に見える「財産の相続」と、目には見えない「心の想続(思う)」があるのです。
何より大切なのは、子供たち全員で親の生き方や想いなど目に見えない財産を「想続」することです。

家族のために、朝は早くから夜遅くまで頑張って働いてくれた父親。
家族の事を第一に考えて、我が身の事はいつも後回しだった母親。
親が精進する相(すがた)を子が受け継いでゆくこと。

子の想い、財産を受け継ぐ側の想いはどうでしょうか
親になる前、私たちは子でした。
ですから子の立場を理解できるのが親なのです。

「できるだけ多くもらえたい」
「自分だけ介護をしている」
「お兄さんが家を継ぐなら私は何をもらえるのかしら」

要は、渡す側ともらう側の想いは当然一体ではないものです。こうなると、家族が争うと書いて「争続」が発生します。

当然、親と子供たちと両者の想いが一致していればもめることはないのですが、この両者がすれ違うことが、現実では多々あります。
この すれ違い をお互いどれだけ認識して対策していくのか、もしくは想いを共有していくかを考えていくことが重要になります。

相続税というと堅苦しく感じますが、「親の想い」つまり、財産を引き渡す側として見ていくと、とても身近なものになります。

親の想いとしては、

「まさか我が家はもめないだろう」
「平等にあげたい」
「無駄使いはしてほしくない」
「長男に継がせたい」

など、様々な想いがございます。今は、長男でも家は継がないと決めて独立されている方もいらっしゃいますので一概には言えませんが、やはりこちらに書かれているようなことをお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「相続を心の想続」と見直ししてみてはいかがでしょうか。相続は死んだ後の話では無く、いままさにお子さんやお孫さんや家族と一緒に過ごす一日一日が、かけがえのない「心の想続」の時間だということを。

先日、60半ばのお母様が、息子お二人のお嫁さんに、若い人にはどうかしらと思いながら、ご自身もおばあちゃんから受け継いだ着物と和箪笥を、「処分しても構わないけど、よかったら使いますか」と話したところ、とっても喜んで受け取ってくれたと、嬉しそうにお話ししていました。これが「心の想続」なんだなーと感心したばかりです。

一緒に過ごせる時間は、あとどのくらいあるのでしょうか?

私は静岡県浜名湖のほとりで生まれ、東京の大学に出てきてもう40年以上になります。実家は弟が継いで、母親の面倒を見てくれてましたが、数年前に亡くなりました。その3年前から、年に数回帰っては、母と仲の良かった叔母も誘って、温泉旅行を楽しみました。今もその時の楽しそうな母を思い出します。

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